エコキュート故障原因や費用って?

エコキュートが故障すると、日常生活に不都合が生じてしまいます。コキュートの故障原因を事前に理解しておけば、同様の問題が発生しても冷静に対処できるかもしれません。この記事では、エコキュートの主な故障原因、実際の事例、問題解決の方法、修理費用の目安を紹介します。参考にしていただければと思います。

エコキュートが故障のする原因

初期故障

初期故障は、エコキュートを新たに使用し始めてからすぐに発生する問題です。この故障の主な原因は、エコキュート本体の初期不良や、設置業者による施工ミスなどが挙げられます。初期不良の場合、通常はメーカー保証により無償で交換できますが、施工ミスによる故障は保証対象外となります。ただし、施工後すぐに問題が発生した場合、業者に連絡すれば修理が可能な場合もあります。早めにメーカーや業者に連絡することが重要で、遅れると保証期間外となり、修理費用が発生する可能性があります。

一般的に、エコキュートには1年から2年のメーカー保証が無料で提供されていますので、保証期間内であればメーカーに修理依頼をすることをおすすめします。この期間内であれば、エコキュート本体もまだ大きな劣化が進んでいない可能性が高いため、修理を受ければその後も長く使用することができるでしょう。

摩耗故障

摩耗故障は、エコキュートの内部部品が使用に伴い摩耗し、故障する問題です。一般的に、エコキュートの寿命は約10年から15年とされており、この期間を過ぎると摩耗故障のリスクが高まります。経年劣化や老朽化による故障は通常、メーカー保証の対象外であり、修理しても別の部分が故障する可能性があるため、長期間使用している場合は新しいエコキュートへの交換を検討することをおすすめ致します。

エコキュートが摩耗故障や経年劣化(老朽化)によって故障した場合、そのエコキュート自体の寿命が近づいている可能性が高いため、新しいものに交換することを考慮すべきです。

一部の部品が摩耗故障を起こす場合、他の部品も同様に劣化している可能性が高く、修理しても別の部分が故障するリスクがあることを意味します。
エコキュートの一般的な寿命は約10年から15年とされており、10年以上同じエコキュートを使用している場合は、新しいエコキュートへの買い替えを検討するべきかもしれません。
もちろん、修理して継続使用することもできますが、修理回数が増えると、最終的には維持費が高くつき、「新しいものを購入した方がコスト効果が高かった」という結果につながる可能性があります。また、使用年数が長くなると、部品の入手が難しくなり、修理の際に部品を取り寄せる必要が生じたり、修理費用が高額になることも考えられます。

偶発故障

偶発故障は、初期段階で発生した小さな問題が、長期間使用することで大きな故障につながる状況を指します。この種の故障は施工業者のミスによることもありますが、問題の発生時期を証明するのが難しいため、メーカー保証期間を遡って適用させることが難しいことがあります。したがって、エコキュートの使用中に不具合を感じた場合や、わずかな問題がある場合でも、業者やメーカーに定期的な点検やメンテナンスを依頼することが大切です。

エコキュートのメーカー保証の期間は?

エコキュートの故障に関するメーカー保証の期間は、各メーカーごとに異なり、また、契約内容によっても変わります。通常、エコキュートの標準的なメーカー保証期間は1年から2年程度ですが、有料オプションによって最長で10年まで延長できる場合があります。

パナソニック 1年間の標準保証期間で、5年間、8年間、または10年間の有料延長保証が利用可能です。
三菱電機 2年間の標準保証期間で、5年間、8年間、または10年間の有料延長保証が選択できます。
ダイキン 1年間の標準保証期間で、10年間の有料延長保証が提供されています。
コロナ 2年間の標準保証期間で、5年間、8年間、または10年間の有料延長保証が利用可能です。
日立 1年間の標準保証期間で、7年間または10年間の有料延長保証が提供されています。

使用中のエコキュートの保証期間を確認する際には、標準保証期間と有料の延長保証オプションに注目することが重要です。

また、延長保証に加入できる期間はメーカーによって異なります。例えば、購入後半年までが延長保証の加入期限である場合、1年後や3年後に保証を追加することはできない点に留意してください。

故障の原因によっては保証対象外になるケースも?

メーカー保証が適用される場合、修理は無償もしくは一部の負担にとどまりますが、一部のケースでは保証の対象外となる点に留意が必要です。

以下は、メーカー保証の対象外となる可能性のある故障理由の一例です:

  1. 不当な扱いによる故障
  2. 使用上の誤りや不当な修理・改造による故障
  3. 機器以外の要因に起因する故障
  4. 施工上のミスなどによる故障
  5. 消耗品に起因する故障

また、メーカー保証が適用される場合でも、修理費用の上限が設定されていることがあります。したがって、メーカー保証に関する注意事項や規定をよく確認しておくことが重要です。

エコキュートの修理費用っていくら?

エコキュートの修理費用は一般的に、技術料、部品代、そして出張料の合計から構成されます。ただし、これらの金額は修理業者によって異なる可能性があり、また、修理の性質によっても変動します。そのため、正確な修理費用を把握するためには、業者から見積もりを取得することが非常に重要です。

修理費用の目安

お風呂からお湯が出ない 約26,000円から30,000円程度
お湯の温度調整ができない 約25,000円から49,000円程度
お湯の量が設定より多いまたは少ない 約24,000円から51,000円程度
タンクから水が漏れている 約25,000円から45,000円程度

エコキュートの寿命はいつ?

エコキュートは2つの主要なユニットから成り立っています。一つは熱を発生させる「ヒートポンプユニット」で、もう一つはお湯を貯める「貯湯ユニット」です。これら2つのユニットはそれぞれ異なる寿命を持っており、一般的な目安として、ヒートポンプユニットは5年から15年、貯湯ユニットは10年から15年が挙げられます。

また、日常的に使用する「リモコン」にも寿命があり、通常は5年から15年程度とされています。リモコンの寿命を超えると、さまざまな故障症状が現れる可能性があります。たとえば、ボタンの動作不良、外れたり、液晶が表示されなくなったり、音が出なくなったり、リモコン線が断線したりすることがあります。リモコンの使用頻度が高いため、まれに1年から2年程度で故障することもあります。

ただし、これらの寿命はあくまで「推奨の使用期間」であり、15年を超えても問題なく動作する場合もあります。ただし、電子機器は10年ごとに大きな進化を遂げる傾向があり、エコキュートも例外ではありません。したがって、問題なく稼働していても、設置から10年以上経過している場合は、新しい機器への交換を検討することがおすすめとされています。

エコキュートは火災保険が適用できる?

エコキュートが修理や交換が必要になった場合、契約内容と故障原因によっては、火災保険が適用される場合があります。たとえば、保険契約が建物の付属物もカバーしている場合など、特定のケースで適用されることがあります。このような場合、本体が火災などで損傷した際に、保険が修理や交換にかかる費用を助けてくれる可能性があります。

ただし、保険契約の内容によって適用範囲が異なり、自然災害に関する特定の条件を満たさない場合、たとえば落雷による故障や洪水による水没など、保険の適用対象外となることがあります。また、エコキュートが盗難に遭った場合は、盗難扱いとなり、保険契約に含まれていない限り適用されません。

エコキュートは建物の付属物の一部とみなされることがありますが、保険の適用は契約内容に依存するため、契約内容を詳細に確認することが非常に重要です。

「修理」か「買い替え」どっちがお得?

まず、エコキュートが保証期間内であれば、無償で修理できるため、修理が絶対にお得です。

保証期間が過ぎていても、初期費用だけを考えると、古いモデルのエコキュートを修理する方が少し経済的に見えるかもしれません。しかし、エコキュートは長期間使う設備ですので、初期費用だけでなく、運用コストも考慮する必要があります。

古いモデルのエコキュートは、最新モデルに比べてエネルギー効率が低いことが多いです。また、エコキュートの寿命は約10年から15年程度ですので、10年以上使ったエコキュートは、修理費用だけで済むとしても、将来別の部分が故障し、追加の修理費用が発生する可能性も考えられます。

初期費用だけを考えるなら、修理の方が経済的かもしれませんが、エコキュートは長期間使用することを前提にしたコスト全体を考慮すると、専門業者に新しいエコキュートへの交換を依頼した方が、結局はお得になる可能性が高いです。古いエコキュートが故障した場合は、修理ではなく新しいエコキュートへの交換を検討することをお勧めします。

エコキュートを長く使い続けるコツ

エコキュートを長寿命で使用するために、メーカーが推奨している定期的な点検とメンテナンスの項目は以下の通りです。ただし、メーカーやモデルによって要注意なポイントは異なるため、エコキュートの取扱説明書を参照しながら作業を行うことが大切です。また、一部のメーカーでは有料の定期点検サービスを提供していることもあります。

日常的に行う項目
  • 浴槽アダプター(フィルター)の定期的な掃除
年に2~3回行う項目
  • 逃し弁の点検
  • 貯湯タンクの点検
  • 漏電の点検
  • 配管の水漏れと保温材の破損の点検

これらの点検とメンテナンスを定期的に実施することで、エコキュートの性能を維持し、故障や劣化を未然に防ぐことができます。また、安全面でも重要な作業ですので、適切なケアを心がけましょう。

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