エアコンを自分で取り外しをする事は可能?

新しいエアコンに交換する際は古いエアコンの取外し・処分が必要となります。エアコン専門業者や家電量販店などに相談する事が一般的ですが、「エアコンの取外しを自分ですることは可能か?」を詳しく説明致します。

取り外し時のリスク

取り外し時のリスク

エアコンを無理やり取り外すと、機器自体や取り付けられている壁を壊してしまう可能性があります。特に室外機を外す際は、配管内のガスが原因でトラブルになることも・・・。賃貸住宅だと、その後の修理が大変になる可能性も覚えておきましょう。またエアコンは家電リサイクル法の対象なので、普通の粗大ゴミとして捨てることができません。リサイクル可能な部品を再利用するために、特定の料金を支払って指定された場所に持っていく必要があります。もし新しいエアコンを購入する場合は、業者に一緒にお願いし処分してもらうのが一般的です。取り外し費用はそ5,000円~10,000円と取り付け時よりも安くなる場合が大半です。

取り外し手順

取り外し手順

エアコンの取り外し作業は、大きくわけて、「ポンプダウン」という作業と「本体取り外し」の作業に分けることができます。多くの工程がありますので、実際にエアコンの取り扱いを行ったことがある方でないかぎりは、複雑で難しい作業に感じるでしょう。

  1. エアコンのポンプダウン
    エアコンを取り外す前には、室内機の内部に溜まった冷たいガス(冷媒フロン)を室外機に回収する「ポンプダウン」という作業をする必要があります。事前にエアコンの構造についての専門知識の無い方にとっては、ここが最も難しい作業になります。
    ※壊れたエアコンの状態によっては、このポンプダウンの作業が行えない場合もあります。
    1) エアコンの「冷房」を2~3分間、強制運転する
    2) 室外機のカバーを外し、モンキーレンチで細い配管のバルブキャップを外す
    3) 六角レンチでバルブキャップの穴を回し、細い管のバルブを締める
    4) モンキーレンチで、室外機内部にある太い配管のバルブキャップを外す
    5) 六角レンチでバルブキャップの穴を回し、太い配管のバルブを締める
    6) エアコンの運転を停止する
    ※ポンプダウンの際の強制冷房の運転のさせ方や、推奨される稼働時間は、その機種によって異なりますので、必ず取り扱い説明書を確認してから作業を行ってください。 ※作業を誤ると室外機が破裂する可能性もあるため、十分注意して作業を行ってください。
  2. エアコンの取り外し手順
    1) 室外機の配管についているナットをモンキーレンチで回し、配管を外す
    2) ケーブルカッターで、室外機側の配線コードを切断する
    3) 室内機側の配管についているナットをモンキーレンチで回し、配管を外す 室内機を上に持ち上げて、取り外す
    ※配線コードの切断は、感電の恐れがある作業です。濡れた手や周囲の水分に注意し、作業しましょう。
    ※室内機、室外機共に、本体はとても重いことから、落下に十分注意してください。

自分でエアコンを取り外しする時の注意点

自分でエアコンを取り外しする時の注意点

自分でエアコンを取り外しする際は最低限の注意点を把握しておく必要があります。取り外し作業に集中しがちですが、撤去する室内機と室外機の運搬経路の確保やこに保管するのかをあらかじめ決めておくことをお勧め致します。重いエアコンを一人で移動するのは困難なため他の人の手を借りるのか、不用になったエアコンを処分場所までそうやって運搬するのか、、など計画を事前に立てておきましょう。
また「ポンプダウン」という作業はエアコン撤去時の重要なポイントですが、冷媒ガスの扱いには最大限の注意が必要です。誤った取り扱いは爆発事故に繋がる危険性があります。部品の劣化によるガス漏れや、ポンプダウン中の大気の混入が危険な状態を引き起こすことがあります。取り外し時の破損や漏れたガスの引火、感電やオイルの着火などのリスクもありますので、エアコンの状態をきちんと確認し、自分で安全に取り外せるかを慎重に判断してください。経験者であっても、作業中の事故には注意が必要です。不安を感じたり、無理だと思ったらすぐに中止し、専門の業者に依頼することをお勧めします。安全第一で、リスクを避けるためにもプロに任せるのが最善策です。

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